米研究チーム、ES細胞使い網膜細胞を作成…世界初(読売新聞)

ほう。眼鏡ライフの長い私はとても気になる。

 【ワシントン=笹沢教一】米アドバンスド・セル・テクノロジー(ACT)社やシカゴ大などの研究チームは23日、ヒトの受精卵を材料に作り出した胚性幹(ES)細胞を使い、目の網膜の細胞を世界で初めて作成することに成功したと発表した。

Google Newsに英語版の記事がいくつか出ていた。
Stem cells may be grown into human retina material, study shows(Boston Herald)
読売の記事の元ネタ、というか原文。
Stem cell research spells hope for the blind(The Straits Times)
これには原著のチーフエディターのコメントが載っている。
Stem Cells May Open Some Eyes(Wired News)
こちらからは原著のpdfファイルがダウンロードできる。
原著のタイトル。
Klimanskaya I, Hipp J, Rezai KA, West M, Atala A, Lanza R.
Derivation and comparative assessment of retinal pigment epithelium from human embryonic stem cells using transcriptomics.

Cloning Stem Cells, Vol. 6, No. 3, 2004

 研究チームが作り出したのは、光や色を感じる視細胞の働きを支える網膜色素上皮細胞で一部に視細胞に似た細胞も混じっていたという。

 ブッシュ大統領は2001年8月に、倫理上の配慮から、ES細胞を新しく作り出す研究への政府助成を大統領令で禁じ、禁止以前に作成された細胞だけを政府公認株として有償で分配しているが、今回の研究チームは、政府助成を一切使わずにハーバード大学が独自に作り、無償で公開した非公認株を使用した。

ES cellから目的を満たす性質を備えたstem cellの選抜方法として、"transcriptomics"を用い、スクリーニングしたと。