妊娠初期のインフルエンザ感染、子供の統合失調症の可能性7倍に(日本経済新聞)

隊長のとこで知ったわけだが。コメントが楽しいことになってるのは置いといて。

 研究グループは統合失調症の患者の母親が妊娠中にインフルエンザにかかったかどうかを調べ、健康な人のグループと比較。妊娠後3カ月以内にインフルエンザにかかったことがある母親の子供は、かからなかった母親の子供に比べて成長後に統合失調症となる可能性が7倍高かった。

Brown AS, Begg MD, Gravenstein S, Schaefer CA, Wyatt RJ, Bresnahan M, Babulas VP, Susser ES.
"Serologic evidence of prenatal influenza in the etiology of schizophrenia."

Arch Gen Psychiatry. 2004 Aug;61(8):774-80.


訳してみると、統合失語症の病因学における出生前インフルエンザの(影響の)血清学的証拠、かな。
以前から囁かれていたことを血清学的に分析した初めての論文だそうで。


DSM-IVに基づいて統合失語症とされる患者*164人と健常者125人で調べてる。
統計処理後の頻度値として、妊娠第一三半期が7.0、第二三半期が1.1、第三三半期が1.1。これが7倍の論拠。しかしカイ二乗検定の値が第一だけ3.00なのはどうしたものかと(第二、第三はそれぞれ0.05、0.09)。


読み違えもある可能性は大なので見かねた方はツッコミを。

*1:原著ではschizophrenia and schizophrenia spectrum disorders